「…優斗君てなかなか勇気があるよね。」
1人でバスを乗り継いでこんなところにくる時点で、とても六歳とは思えない。
「そう?」
「うん。でも、もうその勇気を家出のために使っちゃダメだよ?その勇気は誰かを守るために使うんだろ?」
「……。」
「ご両親も心配してたみたいだしね。」
「ママとパパが?」
「海斗君も大事だけど優斗君もご両親にとったら大切なんだよ?だから心配させるような事は控えるようにね。」
「うん。わかった!!」
優斗が僕に向かって微笑んだのと同時に外で車のエンジン音がした。
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