僕は自転車を止めて、少年へと駆け寄った。


「大丈夫かい?」

「……。」


少年は俯いたままで答えようとしなかった。

背中に大きなリュックを背負っている。


怪我をしてるわけではないようだが…


念のため周りを見渡したが保護者らしき人物は見当たらない。


あるのは田んぼだけだ。

‥迷子かな?