「…只今到着しました。」
「…お前達…なんだその格好は。」
「はぃ?」
僕と優斗はお互いの格好を見合わせた。
…腰から下はドロドロだ。
ちなみに僕の自転車にも、優斗のリュックにも泥はついていた。
「‥それでご両親は?」
「いや、まだだ。何しろここまで車で二時間かかるらしい。」
「車で二時間!?」
「あぁ。ここからあのでかいトンネルを抜けたところで、高速に乗ってーでっかい街がー…」
「…優斗君、君は一体どうやってここまで来たのかな?」
「えっとねー6時より早く起きてリュックにおかしつめてパパのさいふをもってバスをのりついだの。」
「お金の計算は!?」
「…?お札を何枚かしかくの箱に入れたけど?」
…それはおそらくパパの財布は今大変な事になっているな。