「僕は生まれた時からこの町も町のみんなも大好きだったから、

…みんなの役にたてる仕事に就きたかったんだ。」

「役にたてる仕事?」

「泥棒を捕まえられなくたって、挨拶まわりやお話やお手伝いをしてみんなからありがとうってお礼を言って貰うと凄く嬉しい気持ちになるんだ。」

「あっそうだね!!僕もおじさんのお手伝いでお礼って言われた時うれしかったよ!」

優斗は近藤さんから貰った小銭を大事そうに握った。


「…優斗君は将来何になりたいんだい?」

「ぼくはねー…」


やっぱり、サッカー選手や野球選手と答えるだろうか?


僕は優斗の答えを待った。