彼の背は私よりも少し高い

本当は私と10cm以上の差があるはずだけれど、私がヒールを履いている事と、彼が少し猫背な事で、感覚的には私より少し高いくらい

だから、顔が近い位置にある

横を向くとすぐに見える彼の顔

彼の横顔は、見飽きるほど見ている

いつもこっち側

私が立つのは彼の左側

だから、この角度の彼の顔は見飽きてる


でも今日は少し胸が熱くなる


あんなメールが送られてきたせいだ

そう考えて、私は考えを振り払う


「坂城くんは、後は何のテストが残ってるの?」


いつまでも沈黙でいるのもおかしいと思い、私は彼に当り障りない会話と思われる質問をする


「ん?あー今日で終わり!ちなみに西洋史概説」