とは言うものの入学した当初は
3年生が主であり充実した部活とは言えなかった。




『…はやくおもいっきり走りたいなぁ』


雨が伝う教室の窓ごしにびしょ濡れのグラウンドを見つめる。


3年生が引退して数日間、
結局練習はあんまりしていない。

まぁそんなに練習する気もないんだけどねっ…



『なんだか部活、待ち遠しくなってきたぁっ』

「はいはい。」

『ひかり冷たっ!!』

「はいはい」


なぜか燃え上がっているわたしに
あきれるひかり。




この頃はまだ高校生になっても
なにか大きな変化があった訳でもなく
ただ平凡に毎日が過ぎていた。




もうすぐ私は出逢う。
私が大切だと思える人に。