「食後に殴られたら全部出ちゃうから」
私が固まっていると、奏斗がクスッと笑いながら言った。
そして「それに…」と言葉を続けると
「俺、男だし」
「…知ってるよ?」
当たり前のことを言った。
誰がお前を女と間違えるか、アホ!
「そうゆう意味じゃなくて…いいや、もういい」
奏斗は大きなため息をつくと、私の腕を離した。
何さ。私に難しいこと言っても無駄だからな!
(つまり馬鹿)
それよりも、腕を掴まれたのが悔しい。
アイツが喧嘩強いのは知ってっけど、でも、私だってそれなりに強いはずだ。
まぁ、見た目は、か弱くて喧嘩なんて全然出来ない乙女に見えるだろうけどさ。
(笑うとこです)
…だから負けねぇ。今度こそ、絶対に小夏様の最強パンチを喰らわしてやる!
「…なんか寒気が」
私は不気味な声で笑いながら、体をさすっている奏斗に宣戦布告した。
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