「はーい!ママですよー♪」
三回目のコールで電話側のママはとても元気な声で出た。
まさか…、酔ってる??
『あの…さ、朝霧さんって人が来てるんだけど…「もしもし、芽琉か?」
話相手はママからパパに変わった。
「悪い、言い忘れてたな…」
『それはいいけど、朝霧さんはどういう用件で来てるの?』
玄関にいる朝霧さんに聞こえない程度に声のボリュームを落とした。
「朝霧さんのお祖父さんがパパの会社の先輩で、こないだ突然倒れて今入院しているんだ」
『にゅ、入院!?』
「朝霧さんは家庭の事情で、お孫さんと2人で暮らしてたらしいんだ、だから退院の間は家で預かる事にした」
何その複雑な家庭事情は…
「ま、後一週間でパパ達はそっちに帰るし、その間二人で頑張ってくれ!」
『まぁ、パパが人助け好きなのは知ってるし…』
朝霧さん感じ悪くないし、お祖父さんが退院するまで一緒に暮らす位いいよね…。
『そういう事情なら仕方がないね』
私は快く了解をした。