「犯人は…」
達郎が口を開くと捜査員全員が息をのんだ。
「犯人はおそらく河村司です」
「どどどどどうしてかね達郎くん!?」
岸警部が今にも飛びつかんばかりの勢いで訊いてきた。
「警部。『ど』が多すぎです」
いやそこに食いつかなくていいから。
「今から説明します」
達郎は缶コーヒーを置くと、黒マジックを手にした。
そしてホワイトボードの余白に『つ』と大きく書くと、その上に『`』を書いた。
「これが事件現場の血文字『つ』だと思ってください」
警部とあたしを含む全員の視線がボードに集中する。
「よく見ててください」
達郎は『`』のところにマジックを置くと、そこから垂直に線をひいた。
そしてさらに『つ』の右斜め上に『`』をつけ加えた。
次の瞬間、会議室にどよめきが広がった。
『つ』が『か』に変わったからだ。
「被害者は『つ』ではなく『か』と書きたかったんです」
達郎が口を開くと捜査員全員が息をのんだ。
「犯人はおそらく河村司です」
「どどどどどうしてかね達郎くん!?」
岸警部が今にも飛びつかんばかりの勢いで訊いてきた。
「警部。『ど』が多すぎです」
いやそこに食いつかなくていいから。
「今から説明します」
達郎は缶コーヒーを置くと、黒マジックを手にした。
そしてホワイトボードの余白に『つ』と大きく書くと、その上に『`』を書いた。
「これが事件現場の血文字『つ』だと思ってください」
警部とあたしを含む全員の視線がボードに集中する。
「よく見ててください」
達郎は『`』のところにマジックを置くと、そこから垂直に線をひいた。
そしてさらに『つ』の右斜め上に『`』をつけ加えた。
次の瞬間、会議室にどよめきが広がった。
『つ』が『か』に変わったからだ。
「被害者は『つ』ではなく『か』と書きたかったんです」