「ねぇねぇ。優人君。彼女とは最近どうなの?」
校庭を帰っているときに妃芽ちゃんが聞いてきた。
「えっと。別れるつもりなんだ。」
「えっ!」
妃芽ちゃんは心配してくれているのか
興味本位で聞いているのかわからない。
「あはは・・・。」
俺は力なく笑った。
その後しばらく沈黙が続いたが校門の前で妃芽ちゃんが急に止まった。
「ねぇ。優人君。私、優人君のこと好きだよ。だから、こんなときにあれだけど。私と付き合わない?」
はっ?!
こいつ今なんていった?
俺のことが好き?
はい?
ふざけるのもいいかげんにしろよ。
冗談でもおもしろくねぇよ。
「妃芽ちゃん。冗談よそうよ。」
「私は本気。」
「はっ?ええっと・・・。俺、や「優人兄ちゃん。」」
俺の言葉をさえぎるように、彩加がいった。
えっ・・・
彩加?なんでここにいる?俺はパニック状態だ。
「優人兄ちゃんその人のこと好きなの?」
「彩加のこと嫌いになったの?」
彩加は瞳を潤るませている。
俺の一番好きな顔。
だけど、俺がこいつを泣かせてる。
俺には彩加が必要だけど、彩加は俺といても傷つくだけだ。
だから。やっぱり、別れよう。