「彩加~。帰るぞ。」
「え~。」
と涙目で俺を見上げてくるのは俺の彼女。
清水 彩加。
小学生。
俺なんかでいいのかな~とか思いながらも一生離さないと初めて思った相手。
森下 優人。
彩加に尽くす高校2年生。
最近、部活で会ってないから俺も会いたかったけど、
もう辺りは真っ暗。
小学生だから親に怒られるだろう。
「あーやーか。お母さん心配してるぞ。」
「けど、優人おにいちゃんともっと一緒にいたいもん。」
あ~やべ。
俺、こいつには負ける。
小学生に負けるとか考えたくねーけど
彩加は強い。
すぐ潤んだ瞳で俺を見つめてくる。
「あやか。チューしてあげるから、帰ろ?」
なんて俺がしたいだけなんだけど…。
「///。うん//」