「声でかい」


この温度差はなんだろう…

「左腕。左がいい。左の…―」


呪文の様に繰り返すアタシを、冷めた目で見るレイ。


「左はわかったから、デザインどうすんだよ」



「アタシあれがいい。鮮やかなやつじゃなくて、白黒の!モノクロってやつ?」



興奮気味に言うアタシにシンさんは、ぷっと吹き出して



「あはは。言いたい事はわかったよ。了解」




目に涙を溜めながらそう言った