のぼせる前に急いで頭と身体を洗ってアタシ達はお風呂を出た。髪を乾かすのが面倒臭くなったアタシは、レイにドライヤーを渡し



「なんだよ」



「乾かして」



「無理」



ついさっき素直に言えって言ったよな?え?あれは空耳かい?


「無理」



レイの口調を真似て言ったアタシに昔のレイが顔を覗かせた



「あ?なんだって?」



怖くなんかねぇし!
眉間にシワ寄せたって無駄だし!


…………



「なんでもないです」


昔のレイに用はないぜ。
別にビビってなんかねぇし!
そんな気持ちとは裏腹にドライヤーを持つ手は震えてて