「さっきの奴ら、どっかでリュウくんの噂聞いて挑戦しに来たらしいんスよ! なぁんでかあっち自信満々で、めっちゃ大金賭けてきて。で、結果があれ! ほんっと、バカな奴らッスよね〜。リュウくんが負けるわけねぇのに。まぁ俺的には“大儲けできてラッキー♪”なんスけど!」
金髪くん改め“ヤスくん”は、人差し指の上でボールを器用にクルクル回しながら、楽しそうに話した。
ヤスくんは本名をヤスマサといい、私の1つ年下の高1。
そして“ユッキーさん”の弟。
“ユッキーさん”っていうのは、タツ兄の友達で、転校先の中学で一番に仲良くなった人らしい。
ユッキーさんはタツ兄達不良グループ内の頭に値する存在で、タツ兄達が中3になった時、なんやかんやで悪魔がそのグループに加入。
故に、ユッキーさんの弟であるヤスくん(当時小6)も、タツ兄や悪魔と仲がいいんだとか。
「へぇ、隆斗も一丁前に有名人か」
タツ兄がニヤニヤしながら悪魔をからかう。
悪魔は会話に加わる様子もなく、ゴールの反対側のフェンスにうっかかってダルそうにタバコを吸ってる。
てか、未成年……。
「パス」とヤスくんからボールを受け取ったタツ兄は、数回ドリブルをついた。
「懐かしいな……」
タツ兄は愛しいものを見つめるような優しい眼差しでそう呟くと、その場でサッと構え、ボールを放った。
広場の端っこ。
そこからボールは大きな弧を描きながら、ゴールに向かっていき──……
金髪くん改め“ヤスくん”は、人差し指の上でボールを器用にクルクル回しながら、楽しそうに話した。
ヤスくんは本名をヤスマサといい、私の1つ年下の高1。
そして“ユッキーさん”の弟。
“ユッキーさん”っていうのは、タツ兄の友達で、転校先の中学で一番に仲良くなった人らしい。
ユッキーさんはタツ兄達不良グループ内の頭に値する存在で、タツ兄達が中3になった時、なんやかんやで悪魔がそのグループに加入。
故に、ユッキーさんの弟であるヤスくん(当時小6)も、タツ兄や悪魔と仲がいいんだとか。
「へぇ、隆斗も一丁前に有名人か」
タツ兄がニヤニヤしながら悪魔をからかう。
悪魔は会話に加わる様子もなく、ゴールの反対側のフェンスにうっかかってダルそうにタバコを吸ってる。
てか、未成年……。
「パス」とヤスくんからボールを受け取ったタツ兄は、数回ドリブルをついた。
「懐かしいな……」
タツ兄は愛しいものを見つめるような優しい眼差しでそう呟くと、その場でサッと構え、ボールを放った。
広場の端っこ。
そこからボールは大きな弧を描きながら、ゴールに向かっていき──……