──……と言っても、ただ単に実習場の側面に移動しただけ。

そこの角を曲がればヤスくん達がいるという、2人っきりのようでそうじゃない状況。


側面は、裏と同じ様に壁とフェンスに挟まれてて、駐車場側に空いたスペースには銀光りしている長方形の缶が高々と積み上げられてある。

座っていればあちら側からこちらは見えないだろう。


悪魔は地面の上に胡坐をかき、私もその横に腰を下ろした。

なんとなく、正座。


何を言われるのかっていう緊張と、威圧感たっぷりなオーラの恐怖のせいで、いつもはやや猫背気味の背筋も串が突き刺さったみたいにピンと張る。


悪魔のオーラを擬音化するならば、もはやピリピリとかいうレベルではない。

なんかもっとこう、ドスの効いた黒い──


「どういうつもりだ」

「ん、あぁ、あ、え?」

「なんで来た」