なんとなく、このまま帰っちゃいけないような気がした。


だって。

私、今絶対、悪魔を傷つけた。


悪魔は、私と付き合ってると思ってて。

もしかしたら告白だって、すんごい勇気を振り絞ったのかもしれない。


それなのに、私は簡単に『聞いてなかった』だけで全てを終わらせて。

悪魔の気持ちを踏み躙ってしまった。


胸に沸き上がる罪悪感が、私の足下をガチガチに固める。


……どうしよう。

私、酷い事した。


人を傷つけるニンゲンになんか、なりたくなかったのに。

傷つく辛さ、わかってたつもりなのに。


なんて言えばいいのかわからない。

どうすればいいのかわからない。


けど、このまま帰ったら絶対後悔すると思った。