先生が自習室3に戻ってきた。


「はい。どーぞ。」


差し出したのは缶のミルクティー。


「顔から疲労が出てる。

 甘いものでも飲んだ方がいいよ。」


「ありがとう…。」


自分では楽しいから
疲れてなんかいないと思ってるけど、

周りから見たら私疲れてるのか…。


先生ありがとう。



でもごめん…

私ミルクティー飲めない…



でも先生がくれたんだもん!絶対飲む!


私はノブを開けて、ぐっと口に入れた。


「!!…」


に…苦い…!!



「あれ。

 …もしかして飲めなかった?」


「ううん!大丈夫!」


二口目を飲もうとしたとき、先生は缶を取り上げた。



「無理に飲まなくていいです。


 ココアなら飲める?」


「う…うん…。」



私は持ち上げてた左手を、机に下ろした。



「まったく…お子ちゃまなんだから」


先生はそう言いながら、ミルクティーを飲んだ。


そして自販機へ行くのか、

部屋から出て行った。




う…わあ…


間接キス…



この間あんなキスしたのに…


缶で触れただけで

ドキドキしてしまう



先生が見えなくなっても、ドキドキは止まらなかった。