「おまえどんだけ迷ってたんだよ笑。」

「違うの!ぎざじゅーにやられてたの!」

「は?」

「てか話してた先輩誰なん?3年に知り合いとか居たんだなおまえ。」





あ。3年生だったんだ。それどころじゃなかった…。






「うん、なんか知らないお兄さんだけど、10円交換してくれた。」

「あ、そーゆーことね。自販機にお金が入らなかったのか。」

「そーなの。それを助けてもらったんです。」





ほんと助かったぁ。
あのお兄さんがいなかったら、私は今頃…あ、みんなにお金借りてたのかなぁ。ご飯がないなんて考えただけで辛いですよね。




私が半分近く食べ終える頃にはもう男子たちは食べ終わってて、サッカーの話なんかをしていました。




「でさ、北山高校の矢代って奴がやべぇんだよな。」

「あれでしょ?詠都のこと好きって奴。」

「ぶっ!!」

「ちょ、だいじょぶ!?」

「気管に入ったぁぁぁ」



誰ですか矢代って。



「この前の予選会でやたらと詠都のこと気にして周りに聞いてたらしいよ?中身を知らずにね~。かーわいそーにー。」




私のこと好きになったら可哀相って!失礼だよ!



「んで先輩がクラブチーム一緒だったらしくて。あの子のアドレス聞いてもらえるかーって頼まれてんだけど。」

「俺としては、相手のことを思って断るのがいいと。」

「あたしもー。」



「別に、メールくらいならいいけど…恋愛に発展させるのが目的ならいいや。」




うん、だって恋は自分からしたいですし!!