「わ!すみません私のせいで券買えないですよね!!先にどうぞ!!ごめんなさいほんとに!!…でも笑うなんてちょっと酷いです。」



振り向くと、背の高いお兄さんがいたのです。めっちゃ笑いを堪えた状態で。うん、てか堪え切れてなかったよね!はぁぁぁ。



「あ、いや、ごめんごめん!笑 あまりにも必死だったから。俺の10円あげるわ。」




ピッ



「え!!!なしてー!?私やっぱりこの機械に嫌われてるんだ…!どーしよぉ!」


「ちょ!笑 なんなのさっきから!笑
それ見してみ?





あー。やっぱり。





これギザジュウ。自販機とか券売機じゃ使えねぇんだよ。

ここ見てみ?」





屈んで10円玉を見せてくれるお兄さん。

ぎざじゅう?て何?




「あ!ぎざぎざ!」



「そ。たまーにあるんだよこういうの。だから機械はおまえじゃなくてコイツが嫌いだったの。解った?」


「はい!!わかりました!!」

「おう。ほら、友達待ってるんじゃない?」

「あ!!すみませんありがとうございました!!!」






良かった!!券売機に嫌われたわけじゃなかった!!

もぉ残りの学生生活、自分で学食買えないかと思っちゃったー。



ぎざぎざの10円だからぎざじゅうかぁー。


今まで生きててそんなのに当たったことなかったですっ。