如月詠都15歳。今年の春に高校生になりました。

スポーツが盛んな南川高校に、私はテニス部の特待生として入学。

着くまでに1時間もかかる高校へ、毎朝6時に起きて通ってます。

小学校も中学校も徒歩10分以内のところに通っていた私としては非常につらい生活です。



「詠都!!鍵持ったの!?」

「持ったぁー!」

「定期は!?」

「え!!ないかも!!!!



や、あったーーーー!!!!!

ポッケん中だったぁー!」



「あんたなんでそんな落ち着きないわけー!?バス大丈夫!?」




何度も階段を行き来する私に、お母さんは毎日気が気じゃないみたいです。

大学生のお兄ちゃんは私が散々騒いでるにも関わらずまだ寝てる。





「だいじょぶだってばー!!

行ってきまーーーーーーーす!!!」





そして今日もバスに乗りまして、学校へと向かうのです。
















「あら。おはよう七緒。」


「はよ…てかあいつ、結局弁当忘れてる。」


「もぉ~…!」