どういうことなんやー!!!!

 突然降ってわいた副社長に、タロウは混乱した。

 こんな、一社員だろう彼女との間を、どうしても邪魔しようとしてくるのだ。

 いきなり間に割って入られた時は、心臓が止まるかと思ったくらいだ。

 さっきの女子社員2人の時よりも、もっとしつこい邪魔である。

 ようやく、彼女の口から『ハナ』という名前を、聞き出せたところだったというのに。

 ハッ!!!!

 彼の頭の中に、『もしや!』という単語がよぎった。

 もしや副社長は、このごっつ可愛いハナに、目をつけているのでは??―― ありえる。

 たとえ、相手がロボットのような男であっても。

 いいや! こういうタイプの方が、普通の男よりももっとスケベなんや!

 エロゲーで鍛えた想像力を駆使すると、シュウタイプの男は、マニアでしつこくサドと相場が決まっているのだ。

 こんなに可愛い女子社員に、目をつけていてもおかしくない。

 しかも!

 彼女の、副社長への様子を見ると、何とも親しげではないか。

 あの彼を、『ロボロボ』などという、愛称で呼べるくらいの仲なのか。

 ぐるぐる。

 めくるめく世界が、タロウの脳裏で繰り広げられる。

 ヘンタイでサドな副社長は、きっと想像の中で何度もハナを―― あかん!!!

 バリバリッ。

 ビジュアルで浮かびそうになった光景を、慌ててタロウは引き裂いた。

 せっかく見つけた120点である。

 運命の相手である。

 少なくともタロウの目には、もうこの女性しか映っていなかった。

 いままで、90点代をつけていた女性が、霞んで霞んでしょうがない。

 グラフで言うと、たった一本だけずばぬけて、雲の上まで突き出た極上品である。