見つめている目が。

 キュッ。

 その色を見ているだけで、胸が締め付けられる。

 誰よりも好きな女が。

 いや、誰とも比較できない、唯一好きな女がそこにいる。

 こんなに、カイトを好きなのだと伝えてくれる瞳で、すぐ側にいるのだ。

 好きだ。

 吸い込まれるように、カイトは顔を近づけた。

 そっと瞳が閉じられるのが見えた時、全てを自分に預けてくれている気がして、更に胸が熱くなった。

 彼女しか―― 見えなくなる。

 唇を、触れ合わせる。

 キスは、もう数え切れないほどした。

 けれども、いつのキスもどのキスも、カイトにとっては特別なキスばかりだった。

 ただの一つも、軽い遊びはない。

 精一杯の気持ちを押し込めたものばかりだ。

 メイ……。

 そのまま、彼女の気持ちの海に沈みこもうとした瞬間。


 ハッッ!!!!!


 フラッシュの光が、カイトを正気に返してしまった。