しかし、雰囲気が随分違うので、確信が得られない。

 髪型も姿も違う。

 でも。

 あの人のような気がした。

「どうかしたの?」

 メイが、余りにその写真をじっと見つめるものだから、横からハルコが怪訝そうに顔を出してくる。

「あ、いえ…ちょっと知ってる人のような気がして」

 この人なんですが。

 その写真を指さしながら、自信なげにハルコに伝えた。

 残念ながら、この女性の名前をメイは知らないのだ。

 知っていれば、すぐに彼女に確認を取ることが出来るのに。

「えっ?」

 ハルコの反応は、意外だった。

 すごく驚いた顔をしたのだ。

「ど、どこで彼女に会ったの? どこにいるの??」

 珍しく取り乱したような声で、いきなりメイに詰め寄ってくるのである。

 一体、どうしたというのだろうか。

「え、あ…でも、違うかも…あの、前にたまに行ってた居酒屋の女将さんで…」

 取って食われるワケではないのだが、ハルコの様子に彼女の方が慌ててしまった。

 何か、悪いことでも言ってしまったのかと。

「居酒屋…どこの?」

 更に詳しく問いつめられて、メイは引っかかりながらも、何とか知っていることを全部答えることが出来た。

 ようやく尋問が終わって、ほぉっとため息をつく。

 もしも、この写真が女将さんだとしたら、一体どういう関係なのだろうか。

 結婚式の写真の中にいるのだから、親戚とか親しい知り合いなのだろうけれども。