「野村君って美奈が好きって聞いたんだけど」


……………はっ…?


「てっきり昨日、告られたかと思ったのに…」



………………えっ…?


えっえぇぇぇぇーー



「本当に何も言われなかったの?」



驚いて固まる私は首をコクコクと振るだけ…



「雅也君に聞いてみよっと」




恵梨が携帯を取り出した。



私はそれを取り上げ。



「止めてよ!!」



私の勢いに押され、恵梨が仰け反った。




「お願い、止めて…本人が何も言わないんだから、止めてよ」





それに今は、誰かと付き合うとか…考えてないから…



「野村君って女の子に人気あるんだよ!」




…ん…それは何となくわかる…


カッコイイし、然り気無く優しい…






そんな人が何で私…?