グイッと腕を捕まれ、驚いて振り返ると。
…野村君…?
「ちょっと来て!」
グイグイ引っ張られて屋上まで連れて来られた。
「俺が告ったりしたから気まずくなった?」
えっ?
「迷惑だったんだ」
「ち、違っ…」
「一緒に帰るのも嫌だった?」
そんな事ない…
「もう…話し掛けないから」
私の目に涙が溜まる…
背を向けた野村君に。
「…で…そんな事…」
涙が溢れ出して、滲む背中に。
「何でそんな事言うの!!」
私は叫んでた。
振り向いた野村君。
「…私…迷惑だなんて…思ってない…」
すると、
俯く私を野村君が抱きしめた。