変な事考えてて、また下向いたままだった…



「俺とじゃ楽しくなかった?」



えっ?



「そ、そんな事ないよ…」


そう言うと野村君は笑顔を見せた。




ドキッ…


ヤバイ…その笑顔反則だから……



女の子ならその笑顔にみんな参っちゃうよ…






そんな野村君が私を好き…?

本人も何も言わないし…


残念だけど、…ある訳がないよ…



って、何残念がってんの…




その時、手に感じる温もり…


手…繋がれてる…?




野村君を見上げると。




「下ばっか向いてて危ないし…」




そんな事言われると、勘違いしちゃうよ…




私だって、誰かを好きになってもまた、あんな思いするなら…

もう、恋はしたくないって思ってた…




利彦と一緒にいて、ドキドキしたなんてあったかな…


違う意味でのドキドキしかなかったんじゃない。