「ちょっと待てっ!!」


気付いたら俺は,ロッカーから飛び出し叫びながら森田に掴みかかっていた。



「俺の女に触ってんじゃねーよっ!!」


そう言って森田を殴ろうとした瞬間─


「止めて!!順ちゃん!!
待って!!分かったから!!離してあげてっ!!」


ユナの言葉に殴ろうとしていた俺の拳は止まった。




…えっ…。ユナ??


俺は分からなくなった。


……もしかして,迷惑だったのか?
やっぱ…俺は嫌われたのか……?


俺は振り上げていた拳を力なくおろした。