──キーン コーン カーン コーン…



授業開始のチャイムが鳴る。



とりあえず,制服を掴んだままの手を要から離した。


「何焦ってんだよっ。順らしくねぇなぁ。」


むせながら要が俺の方を見て言う。


「あー…わりぃ。ちょっとびっくりしてさ。」


「まぁ,いいけど。」





それから今日1日はユナの事が気になって授業どころじゃなかった。



ホント要の言う通りだ。


らしくねぇよ。俺…。