「何,ため息ついてんだよ!!
せっかく良いこと教えてやろーとしたのにぃ。」
「どーせ要の事だからロクな事じゃねぇんだろ。」
「あーっ!!そんなコト言うんだ!!俺,もうグレちゃうもんね。
そんな冷たい順ちゃんには由奈ちゃんの情報教えてあげないもんっ!!」
「何が"もんっ!!"っだ。可愛いこぶりやがって。お前の情報なんか………
ちょっと待て。今何つった?」
「だーかーらー。
俺,グレちゃうも…」
「違うっ!!その後っ!!」
「えーと……
由奈ちゃんの情報を…」
「ユナっ!!?
何でユナが出てくんだよ!?何の情報だよ!!?」
俺は要に掴みかかった。
「痛いっ!!痛いっ!!
分かった!!言うから!!ちょっ,落ち着けって〜!!」
「落ち着いていられるかよっ!!」
「あー!!分かったからっ!!
えーと…由奈ちゃんがさっき隣のクラスのイケメン森田に放課後話があるって誘われてたんだよ。
だから,告られんじゃねーかって噂だぜ。」
……まじかよ。
隣のクラスの森田つったらすっげー爽やかで性格もよくて成績優秀で大手企業の御曹司っつー超有名人じゃねーかっ!!
そんなヤツに告られたらいくらユナでもぜってー落ちるぜっ!!
最悪じゃん…俺…。
俺はイッキに戦意喪失した。