「あっ!!そう言えば順ちゃんって何か欲しいモノある??」


本屋までの道のりを歩いている時に誕生日プレゼントのコトを思い出して聞いてみた。


「何だよ,急に。」


「えーっと…あっ!バイト代が入ったから日頃のお礼に何か買ってあげようかと思って。」


苦しい言い訳。

もっと上手に聞き出せばよかった。


「まじでっ!!ユナにしては珍しくいいこと言うじゃん。じゃー財布とバイク欲しい!!」


「高いモノはダメッ!!ってか,バイクとかムリだから。」


「えー!!じゃー新しいマフラー欲しい!!」


「マフラー?了解!!」


「っとか言って,ぜってー買ってくんねぇだろ。」


「あっ。バレた??」


「ユナが俺に何か買ってくれるなんてあり得ねぇーもんな。 ってか,バイト代入ったならまた何かおごれよ。」


「了解!!またねっ!!」



私は手帳に"誕生日プレゼントはマフラー"っと書き込んだ。