「司さん天野先輩が呼んでました」
「あぁ」
後ろには岸田。
岸田はすげぇファースト。
でも……尭遙(タカハル)だって頑張ってたんだ。
高校から知り合った俺と尭遙。
クラスで近くになって話し掛けられて、
「野球部だったでしょ??」
って。
慶悟も……
龍太郎も……
あり得なく上手くて、
明も……
純平も……
上手くて、
俺は尭遙しかいなかった。
俺らの代は少なくて6人しかいなかった。
慶悟は明
龍太郎は純平
この二組は幼馴染みだから、いつも尭遙だった。
尭遙しかいなかった。
城南は野球はまぁまぁ強い学校。
たまたま受かって、中学のときに野球部だったから入ったってレベル。
紅白試合に出ていた慶悟と龍太郎。
ずっとありえねぇって現実逃避をしていた。
龍太郎はシニア出身で、硬球に慣れてるけど、慶悟も先輩に容赦無く投げる。
「慶悟もっと本気で投げろ!!アイツなら捕れるから!!(笑)」
「おい圭輔;;」
そんなに先輩に気に入られていたんだ。
力の差は………大きかった。
俺がバッティング練習していると後ろから
「すげぇ」
と声がした。
まぁ俺ではないだろ。
隣で先輩打ってるし。