ることを祈って


私は一生懸命萄哉に人口呼吸をした


発作が起きてから十五分経過したその時


人が通り掛かった


私は声を張り上げ叫んだ


「誰か―――!!!助けて―――!!!人が死にそうなの――!!」


萄哉の発作はだんだんエスカレートしていく


とうとう気づいてくれた走ってこっちに寄ってくる人


「どうしたんだい!?そんなにデカイ声をだして!?」


「この人が・・・っ!!発作で死にそうで・・・っ救急車を呼んでくださいっ!!お願いします・・・っ!!」

「わかった!!待ってなさい!!すぐ呼ぶからな!!」


「ありがとうございます・・・っ!!」


涙が、とめどなく零れてくる


助かると信じていてもよぎる不安


「死んじゃだめ・・・っ!!私と結婚するんでしょ!?子供も作るんでしょ!?だから死んじゃだめ・・・っ!!私の命に変えても萄哉を助けるから!!死なないで・・・っ」


十分後救急車がようやく到着


でも、発作が始まってから二十五分は経ってる


助かるか解らないだけどた助かるって信じてるから!!
萄哉は死んじゃいけない人なの!だから助けたい!


「担架を!!早くっ!!次は心臓マッサージ!!」


「君はこの人の恋人かい?病院まで付き添ってくれないなか?」


「もちろんです!!必ず付き添います!!」


「じゃあ乗って!早く!」


コクンと頷いた私は、焦って救急車に乗り込んだ


萄哉・・・っ!!頑張って!!死なないで!!


心の中で何度も叫んだ