理杏は、はっと目を見開き、キョロキョロと辺りを見回した。


「あれ?あいつは!?あのシャドウとかいうヤツは!?」


理杏の問いに、結月が困惑した表情で答えた。


「それが…倒したら消えてしまって…」


「え!?消えちゃったの!?理杏、一発くらい殴ってやろーと思ってたのに~!」



理杏の言葉に、仲間たちは苦笑した。

理杏にとっては、シャドウが消えた原因なんてどうでもよくて、ただ自分を殴って気絶させた相手に仕返しできなかった不満の方が重要なのだ。