「今日はもう帰ろ~よ~!理杏、もう疲れたし…」



「わがままだなぁ…お前、どこのオジョーサマだよ…」



だだをこねる理杏に、呆れた声の敬治。



「でも、今日はもう真夜中だし、やっぱり帰ったほうがいいんじゃないかな?ほら、お家の人も心配するんじゃないかな?」






唯華の言葉に、愁は心の中で嘲笑した。









心配?







そんなもの、するはずないじゃないか。







あの人達は、きっと…








俺がいないことすら、気付いてはいないよ…