「とにかく、いつシャドウが現れても戦えるように、これからも武器は持ち歩いた方がいいみたいね。」


溜め息交じりに結月が言った。


「この鞭、なーんか他のヤツらには見えてないみたいだし~、持ち歩いても問題ないっぽいしねぇ。」


「特にこの中の誰かと一緒にいる時は、いつもよりも警戒しろってことでいいんじゃね?」



理杏と瑞樹が応えたが、あまり深く考えてはいないようだった。



「おーい、テキトーな感じ出まくってるぜ。」


苦笑しながら敬治がたしなめる。



「だってさ、よく分かんないんだよねぇ…シャドウと戦う意味が。」


「俺たちが今やってることって、ただあいつらと戦うだけじゃん。『世界を救う』ったって、イメージなんか全然わかねーよ。」