「…つーか、あんたこの二人を随分と派手にやってくれたじゃない。」



間延びした女の声が、シャドウの背後から響く。



「本当によぉ…この借りはしっかりと返さなきゃなぁ!」


語気の荒い男の声が、それに続く。




首が拘束されていて動かないシャドウは、目だけを動かし、新たな敵の存在を確認する。




男が一人。

女が一人。





シャドウを拘束しているこの紐は、女が操っているもののようだ。




男はその手にはめたグローブを打ち鳴らしている。