愁の心は揺れていた。 このまま、何もなかったように悪友たちと遊び、この剣を放棄してしまったら、本当に「何もなかった」ことにできるかもしれない… 「愁~?」 愁の心の内など知る訳もない悪友たちは、不思議そうに愁を呼ぶ。 「今行く。」 そう。 今日またあの場所に行くにしても行かないにしても、どうせ集まるのは夜だ。 今はまだ、考える時間も、迷う時間もある。 今は…まだ…