だけど・・・・。

そんなに露骨に私を女性としてみてないみたいな言い方することないじゃない。

カツヤに有無をも言わせないところはさすがだったけど、タイスケの言葉に落ち込む。

そうなんだ。

私とだったら、意識せずに、同志として勉強ができるってことなんだね。

小さくため息をついた。

顔を上げると、カツヤと思いっきり目があった。

落ち込んでる顔してる場合じゃないよね!

カツヤに笑顔でうなずいてみせた。


カツヤは、またタイスケの方に向き直った。

「タイスケさん。信じてますよ。」

その言葉には、先輩に対してだというのに、すごみがあった。

タイスケも少し目を見開く。

「お、おう。まずはナツミを信用して、お前は勉強できるよう励ましてやれ。」

「はい。じゃ、俺、週末は勉強が終わるころに必ずお邪魔します。ナツミさん、それでもいい?」

カツヤは私に視線を向ける。

「うん。もちろん。」

カツヤは椅子からすくっと立ち上がると、

「俺、帰ります。ナツミさん、勉強がんばって。夕方またメール入れます。」

と言って、タイスケに会釈をして図書館から出ていった。

カツヤの後ろ姿が見えなくなると、急に脱力感。

はぁ~。

疲れた。