翌日の部活後。

私はカツヤと駅前の本屋で待ち合わせをしていた。

やっぱり部内には付き合ってるって知られると何かとややこしいし。

会うときはどうもコソコソしてしまうわけで。

本屋にはどうも私が先に着いたようだ。

しょうがないから、雑誌コーナーに向う。

雑誌をめくって一番最初に見るのが星占い。

当たろうが当たるまいが、やっぱりお年頃は星占いが気になるもんだよね。

☆今週のあなたの運勢☆

あなたの恋愛運は・・・

正直な気持ちを表さないと相手から誤解されやすい星回り。

本当に好きな人は誰ですか?


だって。


なんだか、私個人に向けられてるようなメッセージじゃん。

気分悪い。

それでなくても、今はそれどこじゃないのに。

自分の気持ちってどこにあるのかなんて、そんなこと考えてる余裕なんてない。

今を必死に生きてるだけ。

例え、自分の気持ちに偽っていたとしても、今始まった流れに逆らうのはやっぱり勇気ない。

信じるしかないんだよね。

この流れを、さ。


「ナツミさん。お待たせしました。」

カツヤがふいに現れた。

「あ、おつかれー。」

カツヤは慌てていたのか、少し髪が乱れていて、詰め襟の上のボタンが二個ほどはずれていた。

それなのに、全然かっこよく見えるのは、元がいいんだろうね。

タイスケだったら、間違いなく芋兄ちゃんだよ。