確かに。

でも。

真剣に説明したら、きっとわかってくれると思う。

だって、私の進路がかかってるんだもん!

やましい気持ちなんてお互いないわけだし。

ただ。

カツヤは男女の友情は信じられない、みたいなこと言ってたな。

「万が一、カツヤがお前の話に同調してくれなかったときは俺に相談しろ。」

「は?」

「俺がカツヤにきちんと説明してやるよ。お前がするより何倍も説得力ある説明でさ。」

また、えらそうに。

あんたが出てきたら、余計にややこしくなるっつうの。

「あそ。その時はよろしく。ま、そういう時はないと思うけどさ。」

少し捨てばちな言い方をしてやった。

「そんじゃ。夜遅くに悪かったな。俺は塾のない日はは全てW大の図書館で勉強してるから。お前も来れるようになったら来いよ。」

そして、あっさりと携帯が切れた。

え?

もう終わり。

本当にそんな用件だけのためにかけてきたわけ?

久しぶりに話したのに。

たったそれだけ?


切れた携帯をしばらくぼんやりと眺めていた。

なんだか空しい気持ち。

友達って・・・。


とりあえず、カツヤに話しないとね。

気を取り直して、カツヤにメールを打った。

『明日の部活後、少し時間あけといてもらえる?』

即効返信がきた。

『よろこんで。何時間でも。』