それに、あの彼女って結構執念深そうなタイプだしって、私が勝手に思うだけだけど、そう簡単に引き下がるような気がしないのよね。

ま、カツヤがそう言うんなら信じるしかないけどさ。

そんなことを考えながら、カツヤの横顔をチラッと見た。

チラッと見のはずだったのに思いっきり目が合ってしまった。

カツヤは苦笑する。

「例の彼女のこと、やっぱきちんと説明した方がよさそうですね。」

あはは。

カツヤは何でもお見通しなんだね。

そこもタイスケとは大違いだよ。

焦る焦る。

私も首をすくめて笑った。


カツヤはしばらく歩くと、

「映画はまた今度にして、ここでゆっくり話でもしましょうか。」

と、おしゃれなカフェの前で立ち止まった。

うわ。

雑誌に載ってそうなおしゃれなカフェ。

大好きな感じ。

マクドじゃないところが、やはりカツヤだよねぇ。

そりゃ、モテるわ。

感心しながら、カツヤにうなずいた。