ますますタイスケと疎遠になっていった。

もちろんあれから勉強だってするはずもない。

カツヤという彼氏が、一応できて、それなりにカツヤのこと少しは考えたりしてたから、自分の進路なんかどこかへポッと置いてきたような感じ。

そんな自分が嫌いだった。

カツヤとだって、本気で好きになって付き合ってるわけじゃなくて、情にほだされてっていうか、タイスケへの腹いせに付き合ってしまったっていうか。

そんな自分も大嫌いだった。

そして、そんな自分を明らかに軽蔑しているタイスケ。

軽蔑されて当然だよね。

タイスケは私の気持ち全部知ってるもの。

私のたった一つの本心だけ知らずに。


携帯が鳴った。

カツヤからのメール。

メルアドを交換してから、毎日のように届く。

カツヤって結構マメなんだね。

『ナツミさん、今週末は空いてますか?よかったら、映画でもみにいきませんか?』

ぷっ。

ちょっと笑える。

恋人っていうより、明らかに年上の女性に向けてのメールなんだもの。

こんなに気を遣わなくていいのに。

でも、かわいい。