なんだか自分が女性であるってことを否定されたような、くやしいような、悲しいような、腹立たしいような気持ちが体全体に回ってそれが目にたまってきたようだった。

いけない。

こんなとこで泣いちゃ。

それに、タイスケとはずっと友達なんだし、しょうがないじゃん。

別にそんなことでイライラしたり、怒ったり、悲しくなったりする必要ないわけで。

コーラを右手にもったまま、動けなくなった。

「おい。どうした?」

明らかに私の様子がおかしいことに気づいたタイスケが私の顔をのぞきこんだ。

思わず、私は冷えたコーラのコップをタイスケの顔に押しつけて、慌てるタイスケを残したままマクドを飛び出した。

必死に目に力を入れながら・・・。


どれくらい走っただろう。


マクドから駅の方までジグザグしながら、10分くらいは走り続けたんじゃないかな。

我ながら自分の有り余る体力に驚く。

どっからそんな力がわいてるんだ?


改札口でようやく足を止め、「ふぅ」と口から息を吐いた。

もうやだ。

タイスケもカツヤもきらい。

もうK大も目指さない。

こないだ失恋したばっかだってのに。

どうして、こんなにも色んなことがうまくいかないんだろう。