と、その時、ふいにタイスケが立ち止まって私を見た。

思わず視線を外す。

「おい。」

「はい?」

「着いたんですけど。」

「はぁ・・?」

顔を上げると、マクドの前だった。

急に「おい」なんて言うもんだから焦ったよ。

いつものようにタイスケの後に続いてマクドに入る。

「お前、今日は何食う?」

タイスケはメニューを見ながら聞いてきた。

私は慌ててメニューに目を向ける。

どうしよっかなぁ。

今日はあっさりといきたい気分。

「じゃ、フィレオフッシュで。」

タイスケは眉間にしわをよせて私を見てきた。

「フィレオフィッシュ?邪道だな。」

は?

何が邪道なのよ。

「ま、いいや。じゃ、俺頼んでくるから先に行って席とっといて。」

「あいよ。」

だるだるな気持ちのまま、空いてる席を探した。

とりあえず、二人分のカウンターを確保。

なんとなくね、向かい合うのは避けたいっていう衝動にかられたんだ。