タイスケが私の気持ちを重要視してくれたのは、正直嬉しかったけど。

結局、それって友達だから?

友達目線で「ナツミがそれでいいなら」なんて言ったんだよね。

うん。

別にそれは間違いじゃないし。

それはそれでいいこと。

なのに。

今ひとつ、気持ちがすっきりしないっていうか。

胸の中心が、きしむようなにぶい痛みを抱えこんでいた。

これって。

まさかね。

いや、絶対ない。

まさか、タイスケのこと・・・。


「おら。さっさと片づけてマクド行くぞ。」

急に頭の上からタイスケのいつもの声がふってきた。

「は、はいはい。」

慌てて問題集を片づける。

結局、いつもタイスケの言いなりの私。

もっと言い返せばいいのに。

タイスケの言うように動かなければいいのに。

気づくと、いつも体が動いているのよね。

全ての問題集をバッグに入れて、重たい腰を上げた。