「気になる女性って、まさか、こいつのこと?」

ば、ばか!

余計なこと言うなっての!

思わずタイスケをキッと睨む。

タイスケはそんな私の視線を無視して、じっとカツヤを見つめていた。

「・・・だったら。タイスケさんどうします?」

カツヤはうつむいたまま静かに答えた。


こんなシチュエーション。

正直初めて。

まんざらでもない気分だけど、いやいや、この一触即発な雰囲気はかなり不気味な空気。

すぐにでも逃げ出したい気分。

それに、タイスケはなんて答える気?


「おい、ナツミ。」

急にタイスケが私の肩を掴んだ。

「ひっ。」

思わずひきつった声がもれる。

あちゃー。

色気もありゃしない。

「カツヤがナツミのこと好きらしいぞ。どうすんだよ。」

なにー?

カツヤはタイスケに聞いてんでしょ?

どうして私に振るのよ!!