「っていうかさ。俺、今腹ぺこで無性にマクドに行きたいわけ。でも、一人でいってもつまんねーからさ。明らかに勉強のってねーお前を連れにきてあげたわけよ。」

はぁ?

何えらそうに言ってるのよ。

でも。

私もお腹空いてたんだよね。

「マクド」って響きに、更に急激に胃の辺りがきしむほどに。

「カツヤも行くか?」

いつのまにか、穏やかなタイスケの声に戻っていた。

「いや、俺は。」

カツヤはうつむいて、右手を振った。

「何?これから用でもあんのか?」

「どう考えても、俺が行っちゃお邪魔虫でしょ?」

カツヤは自嘲的な笑みを浮かべた。

「それに。」

カツヤは真面目な顔で続けた。

「俺、これ以上二人と一緒にいたら、嫉妬心で変になっちゃいそうだから。」


・・・。

また、そんなこと言ってるよ。

心臓がドクンドクンと鳴りだした。

耳の奧に自分の心臓の鼓動が響いてる。


「カツヤってさ。」

タイスケは声のトーンを下げた。