「私はどうしようかなぁ。漠然と進学はしたいって思ってたけど、成績は中の中だしな。」

あー。

考えたら頭痛い。

「行きたい大学とかないの?勉強したいこととかさ。」

タイスケはそばにあった切り株に腰を下ろした。

「うーん。別に。あんまりそういうのないんだ。」

「お前って、本当に日々何考えて生きてんだ?」

タイスケは、私のおでこを自分の人差し指でつっついた。

「いたー!何すんのよ。」

言いながら、ほんとに自分って何考えて生きてんだろって思った。

なんだか情けないよね。

「一緒に考えてやろっか?春休み。」

タイスケはニヤッと笑った。

結局そこかい。

タイスケこそよほど暇人なんだと思う。

何かあると、最近誘ってくるもんな。

国立狙うんだったら勉強しろっての。

「うん、まぁ。気が向いたら相談のって。」

「じゃ、早速明日はどう?部活も休みだしさ。」

「は?」

その時、後ろから足音が聞こえてきた。