「だから、また一緒に勉強しないか?で、一緒の大学目指そう。」

「バカにしてる。」

「え?」

「私のこと、同情してバカにしてるでしょ?一緒の大学なんていけるわけないし。」

そんなこと言えば言うほど自分が惨めになるのがわかってるのに。

タイスケに自分の気持ち以上にたてついてる。

こんな自分、嫌い。

なんだかもう嫌。

うまくいかないことだらけ。

でも、それは皆自分が蒔いた種。

あ、やばい。

涙が出る。

こんなところで泣きたくないのに。

腕時計に目をやると、そろそろ部活が始まる時間だった。

こぼれそうになった涙を手の甲でぬぐって、立ち上がった。

「そろそろ始まるから行くわ。」

「待てよ。」

タイスケの声と同時に、私はタイスケの胸の中にすっぽりとうずまっていた。

な、なに?これ。

タイスケは私に何やってるの?

友達はそんなことしない。

タイスケには彼女がいるんだから。