カツヤは、真っ白で柔らかくていい香りのするバスタオルを、ふんわりと私の頭にかぶせてくれた。

「ありがと。」

カツヤも持ってきたタオルで無造作に頭を拭く。

ぬれた髪の毛がカツヤの頬に張り付いていた。

な、なんだか。

セクシー・・・?

水も滴るいい男って、カツヤみたいな人のこと言うんだよね。

きっと。


ちょっとドキッとして、カツヤから視線を外した。

そのまま、カツヤは何を思ったのか、自分のシャツを脱ぎだした。

え??!

ち、ちょっと待ってよ。

レディの前でそんな。。。

気付いたらカツヤは上半身裸で、ズボンのベルトに手をかけようとしていた。

「ちょっと、ちょっと、いくらなんでもズボンはレディの前では脱がないでよ。」

「あ。すみません。なんだかべっとり足にくっついて気持ち悪かったから。」

「そりゃそうだろうけど。」

「そうそう、ナツミさんもこのままじゃ風邪ひくよ。これに着替えて。ちょっとでかいかもしれないけど。」

明らかにでかい。

明らかにカツヤのものと思われる黒いTシャツと、グレーの短ジャージが私の前に置かれた。